基本情報技術者に出るクラウドコンピューティングの種類について

クラウドコンピューティング
目次

クラウドコンピューティングとは

クラウドコンピューティングとは、インターネットを通じて、必要なときに必要なだけ、コンピュータ資源(サーバー、ストレージ、アプリケーションなど)を利用できる仕組みのこと。自社でサーバーを保有・管理する「オンプレミス」と異なり、柔軟性とコスト効率に優れています。

クラウドサービスの3つの形態(サービスモデル)

SaaS(Software as a Service)

SaaS(Software as a Service)とは、ソフトウェアをインターネット経由で提供するサービス形態のことです。代表的な例としては、Google Workspace、Microsoft 365、Salesforce などが挙げられます。ユーザーは自分の端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、ブラウザなどを通じてすぐに利用できる点が大きな特徴です。また、常に最新バージョンが提供されるため、アップデート作業を意識する必要がありません。

一方で、提供される機能や仕様がサービス側に依存するため、カスタマイズ性は比較的低いという側面もあります。

オルビナ/基本情報技術者専門官

広い意味では、Google Map や YouTube、ニコニコ動画といった一般向けのサービスも、インターネット経由でソフトウェアを提供している点で SaaS に含めることができます。
例えば YouTube は、ユーザーがソフトウェアを端末にダウンロードすることなく、ブラウザ上で動画視聴機能を利用できるため、SaaSの一形態と考えられます。

PaaS(Platform as a Service)

PaaS(Platform as a Service)とは、アプリケーションの開発や実行に必要なプラットフォームをインターネット経由で提供するサービス形態です。代表的な例としては、Google App Engine、Heroku、Azure App Service などがあります。利用者はサーバーやネットワークといったインフラの管理を行う必要がなく、開発そのものに集中できる点が大きなメリットです。また、アクセスの増減に応じて自動的にリソースを拡張・縮小する「自動スケーリング」に対応しているため、柔軟な運用が可能です。

ただし、サービス提供者の環境に依存する部分が多いため、他のプラットフォームへ移行しづらい「ベンダーロックイン」のリスクがある点には注意が必要です。

オルビナ/基本情報技術者専門官

わかりやすくいうと、一から家を建てるのは大変なので、PaaSを使えばすでに完成した家を借りてすぐに住めるようなイメージです。ただし、その家は提供者の設計に基づいているため、間取りやデザインを自由に変更することは難しく、ベンダーの仕様に従わざるを得ないという制約があります。

IaaS(Infrastructure as a Service)

IaaS(Infrastructure as a Service)とは、仮想マシンやストレージなどのITインフラをインターネット経由で提供するサービス形態です。代表的な例には、AWSのEC2、Google Compute Engine、Azure VM などがあります。利用者は必要に応じてサーバー環境を自由に構築できるため、カスタマイズ性が非常に高い点が特徴です。

一方で、OSやミドルウェアの管理は利用者自身が行う必要があり、運用負担はある程度残ります。しかし、需要に応じてリソースを柔軟に拡張・縮小できるスケーラビリティを備えているため、大規模システムから小規模環境まで幅広く対応可能です。

オルビナ/基本情報技術者専門官

わかりやすくいうと、IaaSは「高機能なレンタルサーバー」に近いイメージです。利用者は仮想マシンを自由に構築し、OSやミドルウェアを選んで運用できます。例えば、さくらインターネットやエックスサーバーは、一般的なレンタルサーバーサービスに加えて、IaaS型のクラウドサービスも提供しています。

クラウドの提供形態(デプロイメントモデル)

パブリッククラウド

パブリッククラウドとは、複数のユーザーが共有して利用するクラウド環境のことを指します。クラウド事業者が提供するインフラやサービスをインターネット経由で利用できるため、導入が容易でコストも比較的安価に抑えられる点が大きなメリットです。特に初期投資を最小限にしたい企業や、迅速にシステムを立ち上げたい場合に適しています。

一方で、環境を他のユーザーと共有しているためセキュリティ面での懸念があり、また提供されるサービス仕様に依存するため、自由度の高いカスタマイズが難しいというデメリットも存在します。

オルビナ/基本情報技術者専門官

代表的なサービスとしては、Amazon Web Services(AWS)が挙げられます。利用した分だけ料金が発生する従量課金制を採用しているため、初期投資を抑えつつコスト効率の良い運用が可能です。

プライベートクラウド

プライベートクラウドとは、特定の企業や組織専用に構築されたクラウド環境を指します。外部の利用者と共有するパブリッククラウドとは異なり、自社専用の環境を持つためセキュリティ面で非常に優れており、業務要件に合わせた柔軟なカスタマイズも可能です。

その一方で、クラウド環境を自社で構築・運用する必要があるため、初期投資や維持管理にかかるコストが高くなるというデメリットがあります。

オルビナ/基本情報技術者専門官

代表的な例としては、AWSが提供する VPC(Virtual Private Cloud)があります。これはパブリッククラウド上に仮想的な専用環境を構築できる仕組みであり、外部利用者と論理的に分離されたネットワークを利用できるため、セキュリティを高めつつ柔軟な運用が可能です。

ハイブリッドクラウド

ハイブリッドクラウドとは、パブリッククラウドとプライベートクラウドを組み合わせて利用する形態を指します。両者の特徴を活かすことで、柔軟性とセキュリティのバランスを取ることができる点が大きなメリットです。例えば、機密性の高い情報や重要な業務システムはセキュリティ性に優れたプライベートクラウドに保存し、一般的な情報やアクセスが集中する処理はコスト効率の良いパブリッククラウドに任せるといった使い分けが可能です。

このように、用途やデータの重要度に応じてクラウド環境を最適化できるのがハイブリッドクラウドの強みです。

オルビナ/基本情報技術者専門官

現在では、ハイブリッドクラウドは企業のクラウド戦略において主流の選択肢となっており、導入する組織も年々増加しています。

試験対策ポイント

オルビナ/基本情報技術者専門官

試験対策としては、まず各サービスモデルや提供形態の定義と違いを明確に覚えておくことが重要です。オンプレミスとの比較や、セキュリティ・仮想化技術との関連も理解しておくと応用問題に強くなります。さらに、AWSやGoogle Workspaceといった具体的なサービス例を押さえておけば、得点源として確実に役立ちます。
なので、頑張って勉強して合格してくださいね。

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この記事を書いた人

ITTIのアバター ITTI 運営長

ITTI運営長 / 元国家公務員ブロガー
国家公務員として5年間従事した後、新たな挑戦のために退職。調べものと学ぶことが止められなくなり、現在は以下の5ブログを運営中:
・ITTI局(メイン)
・DXブログ(今ここ!)
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・INFRAブログ
・XRブログ
保有資格:ITパスポート
目標資格:情報処理安全確保支援士(学ぶこと多すぎて道のりは遠いですが、毎日コツコツ進めています…泣)

ブログでは公務員時代の実体験と最新技術を掛け合わせて、読者の「わかりにくい」を「わかる!」に変える記事を発信。最終目標は、これらの知識を活かして「ドラえもんのような万能AI」を開発すること(副運営長任命が待ち遠しい!)。
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