【2026年最新】情報セキュリティにおける「情報セキュリティ組織・機関」とは?わかりやすく解説

目次

はじめに

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

私たちの生活がインターネットに深く結びついている現代、「情報セキュリティ」という言葉を耳にする機会が増えました。ニュースでは企業の情報漏洩事件やサイバー攻撃の被害が報じられ、スマートフォンやパソコンを使う私たち一人ひとりにとっても、決して他人事ではありません。

そんな中で、「情報セキュリティ組織・機関」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。少し難しそうに聞こえますが、実は私たちの安全なデジタル生活を守るために欠かせない存在です。この記事では、情報セキュリティ組織・機関とは何か、どんな役割を担っているのかを、できるだけ分かりやすく解説します。


情報セキュリティ組織・機関とは?

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

情報セキュリティ組織・機関とは、大きく分けて2つの意味で使われます。

1つ目は、国や社会全体のサイバーセキュリティを守るために活動している公的な機関や団体のことです。警察がまちの治安を守るように、インターネットの世界の安全を守る「サイバー空間の警察・消防署」のような存在と考えるとイメージしやすいでしょう。

2つ目は、会社や組織の中で情報を守るために設置される社内の専門チームや体制のことです。会社の大切な情報(顧客データや機密情報など)を外部からの攻撃や内部の不正から守るために、責任者やチームを決めて対策を行う仕組みのことを指します。

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

どちらも「情報を守る」という目的は同じですが、活動する範囲や役割が異なります。


日本を守る公的なセキュリティ機関

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

まずは、国レベルで私たちのサイバーセキュリティを守っている主な機関を紹介します。

NISC(内閣サイバーセキュリティセンター)

NISCは、日本のサイバーセキュリティ政策の「司令塔」と呼ばれる組織です。内閣官房に設置されており、国全体のセキュリティ戦略を策定し、政府機関のシステムを守る役割を担っています。サイバー攻撃が発生した際の対応指揮や、各省庁・民間企業との連携調整も行っています。

2026年現在、サイバー攻撃の予兆を検知して被害を未然に防ぐ「能動的サイバー防御(アクティブ・サイバー・ディフェンス)」の導入に向けた動きが本格化しており、NISCはその司令塔としてさらなる権限強化と組織改編が進められています。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)

IPAは、一般の人々や企業に最も身近なセキュリティ機関と言えるかもしれません。毎年発表される「情報セキュリティ10大脅威」は、その年に注意すべきサイバー攻撃の傾向を分かりやすくまとめたもので、ニュースでも取り上げられます。また、無料で使えるセキュリティ診断ツールの提供や、ITパスポート・基本情報技術者試験などの国家試験の運営も行っています。セキュリティに関する注意喚起や啓発活動の中心的な役割を果たしている組織です。

JPCERT/CC(JPCERTコーディネーションセンター)

JPCERT/CCは、日本国内で発生したサイバー攻撃やセキュリティ事故(インシデント)の報告を受け付け、対応を支援する民間の専門機関です。政府機関ではありませんが、中立的な立場から、被害が広がらないよう迅速に情報を共有し、対策方法をアドバイスする重要な役割を担っています。国際的なセキュリティ機関とも連携しており、海外からの脅威情報もいち早くキャッチしています。

NICT(情報通信研究機構)

NICTは、情報通信分野の研究を行う国の機関で、サイバーセキュリティの研究開発も重要な柱の一つです。日本全体のインターネットを監視し、不審な通信を検知するシステムの運用なども行っており、最先端の技術でサイバー攻撃に備えています。


企業を守る社内のセキュリティ組織

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

次に、会社や組織の中で情報を守るために設置される体制について説明します。

CISO(最高情報セキュリティ責任者)

CISOは、会社の情報セキュリティに関する最高責任者です。社長や役員レベルの立場で、会社全体のセキュリティ方針を決定し、問題が起きた際には経営判断を下す重要な役割を担います。近年のサイバー攻撃の高度化により、多くの大企業でCISOの設置が進んでいます。情報漏洩などの事故が発生した場合、社外への説明責任を負うのもCISOの仕事です。

CSIRT(シーサート:セキュリティインシデント対応チーム)

CSIRTは、会社内でサイバー攻撃や情報漏洩などの「セキュリティ事故」が発生した際に、迅速に対応するための専門チームです。消防署が火事に駆けつけるように、CSIRTはセキュリティ事故の「現場」に駆けつけ、被害を最小限に抑えるための対応を行います。また、事故を未然に防ぐための監視活動や、社員への教育・訓練も担当します。

SOC(ソック:セキュリティオペレーションセンター)

SOCは、会社のネットワークやシステムを24時間365日監視する「セキュリティ監視センター」です。不審なアクセスや怪しい動きがないかを常にチェックし、異常を検知したら即座に対応します。CSIRTが「事故対応チーム」なら、SOCは「見張り番」のような存在です。大企業では自社で運営する場合もありますが、専門会社に外部委託するケースも増えています。

情報セキュリティ委員会

情報セキュリティ委員会は、会社全体のセキュリティ方針を決めたり、各部署の対策状況を確認したりする組織です。経営者やCISO、各部門の責任者などで構成され、定期的に会議を開いて情報共有や意思決定を行います。セキュリティは一部の専門家だけでなく、会社全体で取り組むべき課題であるため、こうした横断的な組織の存在が重要になっています。


2026年の最新動向:セキュリティ対策評価制度の開始

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

2026年度から、経済産業省が主導する「セキュリティ対策評価制度」が本格的に始まりました。これは、企業のセキュリティ対策レベルを★3から★5までの段階で評価・証明する制度です。

この制度が生まれた背景には、「サプライチェーン攻撃」と呼ばれるサイバー攻撃の増加があります。大企業がしっかりセキュリティ対策をしていても、取引先の中小企業の防御が甘いと、そこを経由して攻撃されてしまうケースが増えているのです。

そのため、今後は取引先から 「最低でも★3の評価を取得していること」 を求められる場面も増えていくでしょう。★3は「基礎的なセキュリティ対策が組織として機能している状態」を示すため、ビジネスを継続するための事実上の必須ラインになります。

セキュリティ対策は、もはや「やった方がいい」ではなく、取引を維持するための前提条件 になりつつあります。


まとめ

情報セキュリティ組織・機関とは、私たちのデジタル生活や企業の大切な情報を守るために活動する、公的機関や社内チームの総称です。

国レベルでは、NISCが司令塔となり、IPAが一般向けの啓発活動を、JPCERT/CCがインシデント対応を、NICTが研究開発を担当するなど、複数の機関が連携してサイバー空間の安全を守っています。

企業レベルでは、CISOという責任者のもと、CSIRTやSOCといった専門チームが事故対応や監視活動を行い、情報セキュリティ委員会が全社的な方針を決定しています。

2026年現在、サイバー攻撃は年々巧妙化しており、個人も企業も「自分は大丈夫」とは言えない時代になりました。こうした組織・機関の存在を知り、彼らが発信する情報を参考にしながら、一人ひとりがセキュリティ意識を高めていくことが大切です。

墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官

セキュリティに関する最新情報は、IPAやNISCのウェブサイトで確認できますので、ぜひチェックしてみてください。

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この記事を書いた人

ITTIのアバター ITTI 運営長

ITTI運営長
調べものと学ぶことが止められなくなり、現在は以下の4ブログを運営中:
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目標資格:情報処理安全確保支援士(学ぶこと多すぎて道のりは遠いですが、毎日コツコツ進めています…泣)

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