【真面目版】システム構成によるシステムの分類をわかりやすく解説!

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目次

なぜ「システム構成」を学ぶの?

幽灯子/基本情報技術者副専門官

私たちが普段使っているネットバンキングやオンラインショッピングなどのサービスは、裏側でたくさんのコンピュータ(サーバ)が動いています。もしそのコンピュータが1台しかなくて故障したら、サービスは完全にストップしてしまいます。

そこで重要になるのが「システム構成」という考え方です。「どうやってコンピュータを組み合わせれば、安全で効率的にサービスを提供できるか?」を設計するための基本パターンを学びましょう。


1. シンプレックスシステム(単一システム)

ひとことで言うと

コンピュータ1台だけで動かすシステム。

身近な例

自宅のパソコン1台で作業しているイメージです。そのパソコンが壊れたら、何もできなくなります。

特徴

  • 構成がシンプルでコストが安い
  • 故障するとシステム全体が止まる
  • 高い信頼性が求められない場面で使う

2. デュプレックスシステム(待機冗長システム)

ひとことで言うと

メインのコンピュータ+予備のコンピュータを用意しておく構成。

メインが壊れたら、予備に切り替えてサービスを続けます。予備への切り替え方法によって、さらに2種類に分かれます。


2-1. ホットスタンバイ

予備機を「電源ON・いつでも出動OK」の状態で待機させる方式。

身近な例

救急病院の当直医のイメージ。病院の中で待機しているので、急患が来たらすぐに対応できます。

特徴

  • メインが故障してもすぐに(数秒~数分で)切り替わる
  • 予備機も常に動いているのでコストは高め
  • 銀行や航空管制など止まると大問題になるシステムに向いている

2-2. コールドスタンバイ

予備機を「電源OFF・呼ばれたら起動する」状態で待機させる方式。

身近な例

自宅待機の医師のイメージ。呼び出しを受けてから病院に駆けつけるので、対応までに時間がかかります。

特徴

  • 切り替えに時間がかかる(数十分~数時間)
  • 予備機は普段動いていないのでコストが安い
  • 多少の停止が許容されるシステムに向いている

2-3. ウォームスタンバイ

ホットとコールドの中間にあたる方式です。予備機は起動しているが、メイン機と完全に同じ状態ではないため、切り替えにはやや時間がかかります。

方式切り替え速度コストイメージ
ホットスタンバイ速い高い病院で待機する当直医
ウォームスタンバイ中間中間近所の自宅で待機する医師
コールドスタンバイ遅い安い遠方の自宅で待機する医師

3. デュアルシステム

ひとことで言うと

2台のコンピュータで同じ処理を同時に実行し、結果を照合(チェック)するシステム。

身近な例

大事な計算を2人に同時にやってもらい、答えが一致するか確認するイメージです。1人が間違えても、もう1人の答えがあるので安心です。

特徴

  • 信頼性が非常に高い(結果を照合するのでミスを検出できる)
  • 片方が故障しても、もう片方だけで運転を続けられる(縮退運転
  • 2台分のコストがかかるため費用は高い
  • 宇宙開発や原子力発電など絶対にミスが許されない分野で使われる

デュプレックスとデュアルの違い(超重要!)

試験で最も混同しやすいポイントです。

種類デュプレックスデュアル
コンピュータの役割メイン機と待機機2台とも同じ処理を実行
普段の動き方待機機は別の仕事 or 休憩中2台とも常に同じ仕事
故障時待機機に切り替える残った1台で続行する
結果の照合しないする(答え合わせ)
コストデュアルより安い高い

覚え方のコツ: 「デュレックス」の「」→「レイヤーとベンチ(控え選手)」と覚えると、メインと控えの関係がイメージしやすくなります。


4. クラスタシステム

ひとことで言うと

複数のコンピュータをひとまとめにして、外からは1台の大きなコンピュータに見せるシステム。

身近な例

レストランの厨房で、複数の料理人がチームとして働いているイメージ。お客さんから見ると「1つの厨房」ですが、中では役割分担しています。

2つのタイプ

  • HAクラスタ(高可用性クラスタ):障害が起きてもサービスを止めないことが目的。故障した機器の役割を他の機器が引き継ぐ。
  • HPC クラスタ(高性能クラスタ):複数台の処理能力を束ねて、スーパーコンピュータのように高速処理を行うことが目的。

5. クライアントサーバシステム(C/Sシステム)

ひとことで言うと

「お願いする側(クライアント)」と「処理する側(サーバ)」に役割を分けるシステム。

身近な例

レストランで例えると、お客さん(クライアント)が注文し、厨房(サーバ)が料理を作って提供する関係です。

特徴

  • 役割分担が明確で管理しやすい
  • サーバに負荷が集中しやすい
  • 現在のインターネットサービスの多くがこの形

3層クライアントサーバシステム

大規模なWebサービスでは、サーバの役割をさらに3つに分けることがあります。

  1. プレゼンテーション層(見た目担当):Webブラウザなど、画面表示を担当
  2. アプリケーション層(処理担当):注文処理や計算などのロジックを担当
  3. データベース層(データ担当):データの保存・検索を担当

6. ピアツーピア(P2P)システム

ひとことで言うと

全員が対等な立場で、お互いにデータをやり取りするシステム。

身近な例

友達同士でノートを貸し借りするイメージ。先生(サーバ)を介さず、直接やり取りします。

特徴

  • 特定のサーバに依存しないので1台壊れても全体は止まりにくい
  • 参加者が増えるほどネットワーク全体の能力が上がる
  • ファイル共有ソフトやブロックチェーン(暗号資産)などで使われる

7. シンクライアントシステム

ひとことで言うと

手元の端末(クライアント)には最低限の機能だけ持たせ、ほぼすべての処理をサーバで行うシステム。

身近な例

ネットカフェのパソコンのイメージ。手元のパソコンにはデータが残らず、すべてサーバ側で管理されています。

特徴

  • 端末にデータが残らないのでセキュリティが高い
  • 端末が壊れても、別の端末からすぐに同じ環境で作業を再開できる
  • 企業のテレワーク環境などで採用が増えている

まとめ:全体を一覧で整理しよう

システム構成キーワードポイント
シンプレックス1台だけ安いが壊れたら終わり
デュプレックスメイン+控え故障時に控えに切り替え
デュアル2台で同時処理結果を照合、超高信頼
クラスタ複数台をひとまとめ可用性 or 高性能が目的
クライアントサーバお願いする側+処理する側現代の主流
ピアツーピア全員対等サーバ不要、分散型
シンクライアント端末は最小限セキュリティ重視

試験対策のワンポイントアドバイス

基本情報技術者試験では、各システム構成の違いを問う問題が頻出します。特に以下のポイントを押さえておきましょう。

  • デュプレックスとデュアルの違いは最頻出。「待機か、同時処理か」で区別する
  • ホットスタンバイとコールドスタンバイの違いは「切り替え速度」と「コスト」のトレードオフで理解する
  • 3層C/Sシステムの各層の役割を説明できるようにしておく
  • それぞれの構成がどんな場面で使われるかをセットで覚えると、応用問題にも対応しやすくなる
幽灯子/基本情報技術者副専門官

身近な例と結びつけて覚えれば、暗記に頼らなくても自然と正解を選べるようになります。頑張ってください!

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この記事を書いた人

ITTIのアバター ITTI 運営長

ITTI運営長
調べものと学ぶことが止められなくなり、現在は以下の4ブログを運営中:
・DXブログ(今ここ!)
・CODEブログ
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・XRブログ

保有資格:ITパスポート
目標資格:情報処理安全確保支援士(学ぶこと多すぎて道のりは遠いですが、毎日コツコツ進めています…泣)

ブログでは、実務経験と最新技術を掛け合わせて、読者の「わかりにくい」を「わかる!」に変える記事を発信中!
最終目標は、これらの知識を活かして「ドラえもんのような万能AI」を開発すること(AIを副運営長任命が待ち遠しい!)。
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