はじめに
墨蘭/情報セキュリティマネジメント副専門官皆さんは、家電を買うときに「この製品は長持ちするかな?」「壊れたときすぐ直せるかな?」と考えたことはありませんか?実は、こうした疑問に答えるための指標が存在します。それが「MTBF」と「MTTR」です。
今回は、この2つの専門用語を、身近な例を使ってわかりやすく解説していきます。
MTBFとは?〜「壊れにくさ」を表す数字〜



MTBFは「Mean Time Between Failures」の略で、日本語では「平均故障間隔」と呼ばれます。簡単に言えば、「その機械が故障してから、次に故障するまでの平均時間」のことです。
たとえば、あるエアコンのMTBFが「10,000時間」だとします。これは、平均して10,000時間使うと1回故障する可能性がある、という意味です。1日8時間使うとすれば、約3年半に1回程度の故障が予想されるということになります。
MTBFの数字が大きいほど、その製品は「壊れにくい」と言えます。パソコンのハードディスクやサーバーなど、常に動き続ける機器では特に重要視される指標です。
MTTRとは?〜「直しやすさ」を表す数字〜



一方、MTTRは「Mean Time To Repair」の略で、「平均修復時間」を意味します。つまり、「故障してから、再び使えるようになるまでの平均時間」です。
たとえば、MTTRが「2時間」の機械であれば、故障しても平均2時間で修理が完了し、再び動かせるようになるということです。
MTTRが短いほど、「直しやすい」「復旧が早い」製品やシステムだと言えます。この指標には、故障の発見、原因の特定、部品の交換、動作確認といった一連の作業時間がすべて含まれます。
身近な例で考えてみよう





この2つの指標を、自動車で例えてみましょう。
「MTBF(壊れにくさ)が高い車」とは、めったに故障しない信頼性の高い車です。毎日通勤に使っても、何年もトラブルなく走り続けてくれます。
「MTTR(直しやすさ)が短い車」とは、万が一故障しても、すぐに修理できる車です。部品が手に入りやすく、整備士さんも修理方法を熟知しているので、短時間で復旧できます。
理想的なのは、MTBFが高く(めったに壊れない)、MTTRが短い(壊れてもすぐ直る)製品です。しかし現実には、両方を完璧に満たすのは難しいため、用途に応じてバランスを考える必要があります。
なぜこれらの指標が重要なのか?



企業がシステムを選ぶとき、この2つの指標は非常に重要です。
たとえば、銀行のATMや病院の医療機器など、「止まっては困る」システムでは、MTBFが高い(壊れにくい)ことが最優先されます。同時に、万が一の故障に備えて、MTTRを短くする工夫(予備機の準備や、迅速なサポート体制)も欠かせません。
一般の消費者にとっても、長く使いたい家電を選ぶときにはMTBFを意識すること、そしてアフターサービスの充実度(MTTRに関係する部分)をチェックすることが、賢い買い物につながります。
まとめ
MTBFは「どれくらい壊れにくいか」、MTTRは「壊れたときどれくらい早く直せるか」を示す指標です。
どちらも製品やシステムの信頼性を評価するうえで欠かせない考え方であり、私たちの生活を支えるさまざまな機械やサービスの品質管理に活用されています。



次に家電や電子機器を購入するときは、ぜひこの2つの視点を思い出してみてください。長く安心して使える製品選びのヒントになるはずです。










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