そもそも「入出力装置」ってなに?
幽灯子/基本情報技術者副専門官コンピュータは、人間の言葉をそのまま理解することができません。そこで、人間とコンピュータの間に立って「通訳」のような役割を果たすのが 入出力装置 です。
- 入力装置:人間 → コンピュータ にデータを送る装置(例:キーボード、マウス)
- 出力装置:コンピュータ → 人間 にデータを届ける装置(例:ディスプレイ、プリンタ)
スマホで考えるとわかりやすいです。画面をタッチするのが「入力」、画面に映像が映るのが「出力」です。
入力装置のいろいろ


キーボード
もっとも基本的な入力装置です。文字や数字、記号を入力します。試験では「キー配列の種類(JIS配列・QWERTY配列など)」が問われることがあります。
マウス/トラックボール/タッチパッド
画面上のカーソル(矢印)を動かして操作する装置です。マウスは本体を動かしますが、トラックボールはボールを指で転がして操作する点が違います。ノートパソコンに付いている四角い板がタッチパッドです。
タッチパネル(タッチスクリーン)
スマホやタブレットでおなじみ。画面に直接触れて操作します。入力と出力の両方を兼ねている点がポイントです。試験では「入力装置でもあり出力装置でもある」という点が問われます。
スキャナ
紙の書類や写真を読み取って、デジタルデータに変換する装置です。コンビニのコピー機にもスキャン機能がついていますね。
バーコードリーダー/QRコードリーダー
スーパーのレジでおなじみ。バーコードやQRコードを光で読み取って、商品情報などをコンピュータに送ります。
OCR(光学式文字読取装置)
紙に印刷・手書きされた文字を読み取って、テキストデータに変換する装置です。郵便番号の自動読み取りなどに使われています。試験では「OMR(光学式マーク読取装置)」との違いがよく出ます。
| 装置 | 読み取るもの | 身近な例 |
|---|---|---|
| OCR | 文字 | 郵便番号の読み取り |
| OMR | マークの塗りつぶし | マークシート試験の採点 |
デジタイザ(ペンタブレット)
専用のペンを使って、絵や文字を描く装置です。イラストレーターやデザイナーがよく使います。座標(位置の情報)を高精度に入力できるのが特徴です。
マイク(音声入力装置)
音声をデジタルデータに変換して入力します。最近ではスマートスピーカー(Alexa、Google Homeなど)にも使われています。
Webカメラ
映像を入力する装置です。ビデオ会議やライブ配信で活躍します。
出力装置のいろいろ


ディスプレイ(モニター)
画面に文字や画像を表示する装置です。試験ではディスプレイの種類がよく問われます。
| 種類 | 特徴 |
|---|---|
| 液晶ディスプレイ(LCD) | 薄くて軽い。現在もっとも普及している |
| 有機ELディスプレイ(OLED) | 自ら発光する。色が鮮やか、黒が深い |
| CRTディスプレイ | ブラウン管テレビと同じ仕組み。現在はほぼ使われていない |
試験に出る!ディスプレイの用語
- 解像度:画面のきめ細かさ。ピクセル(画素)の数で表す。「1920×1080」などの数字は横×縦のピクセル数です。
- リフレッシュレート:1秒間に画面を何回書き換えるか。単位は Hz(ヘルツ)。60Hzなら1秒間に60回更新します。
- VRAM(ビデオRAM):画面表示用の専用メモリ。表示する色数や解像度が大きいほど、たくさん必要になります。
VRAMの容量計算(頻出!)
試験でよく出る計算問題です。公式はシンプルです。
VRAM容量 = 横の画素数 × 縦の画素数 × 1画素あたりのビット数
例題: 解像度1024×768、65536色(16ビット)表示に必要なVRAM容量は?
1024 × 768 × 16ビット = 12,582,912ビット = 約1.5MB(メガバイト)
※ 色数からビット数を求めるには「2の何乗か」を考えます。65536 = 2¹⁶ なので16ビットです。
プリンタ
データを紙に印刷する装置です。試験では印刷方式の違いが頻出です。
| 方式 | 仕組み | 特徴 |
|---|---|---|
| レーザプリンタ | トナー(粉)を熱で紙に定着 | 高速・高品質。オフィスでよく使われる |
| インクジェットプリンタ | インクを微細な粒にして吹き付ける | 写真印刷が得意。家庭用に多い |
| ドットインパクトプリンタ | ピンで叩いて印字する | 複写用紙(カーボン紙)に印刷できる唯一の方式 |
| 熱転写プリンタ | 熱でインクを紙に転写 | レシートなどに使われる |
| 3Dプリンタ | 材料を積層して立体物を造形 | 試作品の製造などに活用される |
試験のポイント: 「複写式の伝票を印刷できるのはどれ?」と聞かれたら ドットインパクトプリンタ が正解です!
プリンタの性能指標
- dpi(dots per inch):1インチあたりの点の数。数値が大きいほどきめ細かい印刷ができます。
- ppm(pages per minute):1分間に印刷できるページ数。印刷スピードの指標です。
スピーカー
音声を出力する装置です。パソコンのビープ音(エラー音)もスピーカーから出ます。
プロッタ
大きな図面(設計図など)を印刷する装置です。建築や機械設計の現場で使われます。ペンを動かして線を引く「ペンプロッタ」と、インクジェット方式の「ラスタプロッタ」があります。
入出力インターフェース(接続方法)



入出力装置をコンピュータに「どうやってつなぐか」も試験に出ます。
USB(Universal Serial Bus)
もっとも広く使われている接続規格です。キーボード、マウス、外付けHDDなど、さまざまな機器を接続できます。
- ホットプラグ:電源を入れたまま抜き差しできる
- バスパワー:ケーブル経由で電力を供給できる
- 最大127台の機器を接続可能
| 規格 | 最大転送速度 |
|---|---|
| USB 2.0 | 480Mbps |
| USB 3.0 | 5Gbps |
| USB 3.1 | 10Gbps |
| USB 3.2 | 20Gbps |
| USB4 | 40Gbps |
HDMI
映像と音声をまとめて1本のケーブルで送れるインターフェースです。テレビとゲーム機をつなぐケーブルとしておなじみです。
Bluetooth
無線(ワイヤレス)の通信規格です。ワイヤレスイヤホンやキーボードの接続に使われます。通信距離は約10m程度。近距離での通信に適しています。
NFC(Near Field Communication)
近距離無線通信の規格です。交通系ICカード(SuicaやPASMO)やスマホ決済に使われています。通信距離は約10cm程度とかなり短いのが特徴です。
IrDA(赤外線通信)
赤外線を使った通信規格です。昔の携帯電話でデータ交換に使われていました。障害物があると通信できないという弱点があります。
試験対策のまとめ


基本情報技術者試験で入出力装置に関してよく問われるポイントを整理しておきましょう。
- OCRとOMRの違い — 文字を読むかマークを読むか
- プリンタの方式と特徴 — 特にドットインパクトプリンタの「複写ができる」点
- VRAMの容量計算 — 「解像度 × 色のビット数」の公式を覚える
- USBの特徴と規格 — ホットプラグ、バスパワー、転送速度の違い
- タッチパネルの二面性 — 入力装置でもあり出力装置でもある
- ディスプレイの種類と用語 — 解像度、リフレッシュレート、液晶と有機ELの違い
- 無線インターフェースの使い分け — Bluetooth(10m)とNFC(10cm)の距離感
おわりに
入出力装置は、私たちが毎日触れているものばかりです。



スマホを触るとき、プリンタで印刷するとき、「あ、これは入力装置だな」「これは出力だな」と意識してみると、試験の知識が自然と身につきます。身近な生活と結びつけて覚えていきましょう!













コメント